いなべ市や菰野町は山あいの土地が多く、実家の相続と一緒に山林や原野を相続することになった、というご相談が少なくありません。「価値が分からない」「使い道もない」といったお悩みが多い財産です。
山林の評価は3種類に分かれる
相続税における山林の評価は、次の3つに区分され、それぞれ評価方法が異なります。
- 純山林:市街地から離れた、宅地化の見込みがない山林。倍率方式で評価
- 中間山林:純山林と市街地山林の中間的な山林。倍率方式で評価
- 市街地山林:市街化区域内など、宅地化の可能性がある山林。宅地であった場合の評価額から造成費用等を控除して評価
いなべ市・菰野町の山林の多くは純山林・中間山林に該当し、評価額は宅地に比べてかなり低くなる傾向にあります。とはいえ、他の財産と合算すれば基礎控除を超えることもあるため、評価をゼロと決めつけず確認することが大切です。
「使い道がない山林」をどうするか
相続はしたものの活用の見込みがない山林については、次のような選択肢があります。
- そのまま保有し、固定資産税を負担しながら維持する
- 森林組合や近隣の所有者へ売却・譲渡を打診する
- 一定の要件のもと、市区町村や国が引き取る「相続土地国庫帰属制度」を利用する
相続土地国庫帰属制度は、山林も対象になり得ますが、境界の明確化や一定の負担金の納付など要件があるため、事前確認が必要です。
農地が混在しているケースも多い
いなべ市・菰野町では、山林と合わせて農地を相続するケースも多く見られます。農地は山林とは異なる評価方法(倍率方式が中心)となり、農業を継続するかどうかで納税猶予制度の利用可否も変わってきます。
具体例:菰野町の山林(純山林に区分)を相続したケースでは、評価額は同面積の宅地と比べて大幅に低くなりましたが、実家の宅地・預貯金と合算した結果、基礎控除をわずかに超え、申告が必要となりました。
まとめ
山林や農地は「価値が低いから申告不要」と思い込みがちですが、他の財産と合算して判断する必要があります。使い道に迷う山林についても、まずは評価額を確認し、選択肢を整理することから始めましょう。
